DOWAエコシステム

土壌汚染対策

Soil Contamination Measures

土壌汚染対策法に定める特定有害物質による汚染には、汚染物質の種類やその性質に応じた対策が求められます。当社グループでは、国内最大級の汚染土壌処理施設のほか、独自開発の浄化技術により、さまざまな汚染に対応しています。

重金属等による汚染

重金属等(※)による汚染は、人為的な原因と、自然由来の原因の両方が存在します。

代表的な汚染対策には、洗浄などによる分離除去、薬剤混合による不溶化などの方法があります。当社グループは、国内最大級の汚染土壌処理施設を保有し、現地浄化工事にも豊富な実績があります。なかでも、自然由来の重金属含有土壌に適した乾式磁力選別浄化工法は、当社の特許技術です。

※土壌汚染対策法に定める特定有害物質(第2種特定有害物質 重金属等):以下9項目 カドミウム及びその化合物、六価クロム化合物、シアン化合物、水銀及びその化合物、セレン及びその化合物、鉛及びその化合物、砒素及びその化合物、ふっ素及びその化合物、ほう素及びその化合物

土壌洗浄の原理

土壌洗浄は、水中で土壌を細かく解砕し、粒度の大きさで分けることで、汚染物質が濃縮した細粒分と、清浄な粗粒分とを分離する技術です。

当社は、鉱石から金属分を濃縮した精鉱を取り出す選鉱プロセスの技術と施設を活かし、いち早く土壌洗浄による浄化方法を実用化しました。

土壌洗浄の原理

乾式磁力選別浄化工法

土壌洗浄は確立した浄化技術ですが、大量の排水処理が必要となるため、オンサイトでの土壌洗浄処理はコストや用地の観点から難しいケースが多くあります。

そのため当社は、重金属等を吸着する特殊鉄粉と磁選機を用いる、乾式磁力選別浄化工法(DME: Dry Magnetic Extraction Method)を開発しました。

トンネル掘削等の大規模工事で大量に発生する、低濃度重金属含有土壌の現地浄化に適しています。

この技術は、環境省の定める汚染土壌の処理業に関するガイドラインにおいて、【浄化-抽出-磁力選別】に分類され、日本汚染土壌処理業協会の推奨工法や、国土交通省新技術情報提供システム(NETIS: KT-160113-A)にも登録されています。

乾式磁力選別浄化工法

揮発性有機化合物による汚染

揮発性有機化合物(※)による汚染は、工場などで利用される溶剤類の漏洩が主な原因です。

代表的な汚染対策には、土壌浄化用鉄粉による還元分解、焼却工場での熱処理や薬剤混合による揮発分離などの方法があり、対象物質や濃度によって使い分けられます。

当社グループでは、廃棄物焼却施設を利用して熱分解を行う汚染土壌処理施設があるほか、独自開発の土壌浄化用鉄粉を用いた原位置浄化工事に多くの実績があります。

※土壌汚染対策法に定める特定有害物質(第1種特定有害物質 揮発性有機化合物):以下12項目 クロロエチレン(別名 塩化ビニル又は塩化ビニルモノマー)、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン(別名 塩化ビニリデン)、シス-1,2-ジクロロエチレン、1,3-ジクロロプロペン(別名 D-D)、ジクロロメタン(別名 塩化メチレン)、テトラクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、ベンゼン

鉄粉による有機塩素化合物の分解

ゼロ価の鉄粉による還元分解で、塩素が水素に置き換わり、トリクロロエチレンであれば最終的にエチレンと塩素ガスに分解されます。

当社の土壌浄化用鉄粉は、分解経路が一般的な鉄粉と異なり、特定有害物質に当たる中間生成物の生成が少なく、重量比1%程度のわずかな混合量で迅速な浄化が期待できます。

鉄粉による有機塩素化合物の分解

DIM(Direct Iron Mixing)工法

杭基礎の施工に用いられる大型重機を使用し、汚染範囲に直接鉄粉を混合することで、対象地から土壌を運び出さず、原位置で浄化を行うことができます。

この工法は、当社の特許技術です。

DIM工法

油類による汚染

土壌汚染対策法では、特定有害物質以外の砿油類の存在や、油臭・油膜といった油汚染については対象とされていません。

しかし油臭や油膜は感覚的に把握することができ、程度によっては不快感や違和感など生活環境保全上の支障となることがあります。そのため、掘削した土壌を建設残土として再利用する場合など、受入先によっては土壌に含まれる油分量への自主基準や、油臭・油膜の有無確認などの条件を設けている場合があります。

代表的な汚染対策には、焼却工場での熱処理や薬剤混合による揮発分離、薬剤による酸化分解、微生物活性化による分解などの方法があり、油種や濃度によって使い分けられます。

当社グループでは、廃棄物焼却施設を利用して熱分解を行う汚染土壌処理施設があるほか、薬剤による揮発分離や酸化分解、微生物活性化による分解の手法を用いた現地浄化工事にも多くの実績があります。

※土壌汚染対策法に定める特定有害物質(第1種特定有害物質 揮発性有機化合物):以下12項目 クロロエチレン(別名 塩化ビニル又は塩化ビニルモノマー)、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン(別名 塩化ビニリデン)、シス-1,2-ジクロロエチレン、1,3-ジクロロプロペン(別名 D-D)、ジクロロメタン(別名 塩化メチレン)、テトラクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、ベンゼン

参考:環境省 油汚染ガイドライン(2006年)

複合汚染

土壌汚染が生じた状況によって、重金属等、揮発性有機化合物、油類など、性質の違う複数の物質による複合的な土壌汚染が存在する場合があります。

代表的な汚染対策は、焼却工場での熱処理です。

熱処理により、揮発性有機化合物や油類を揮発分離・熱分解し、重金属等を物質ごとの性質に応じて揮発分離もしくは熱安定化・不溶化することができます。

当社グループでは、廃棄物焼却施設を利用した汚染土壌処理施設で、多くの実績があります。