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2025年11月20日
秋田県でネオジム磁石回収の実証試験を開始します
2025年11月、DOWAエコシステムは、より高度な資源循環を実現するため、秋田県でネオジム磁石回収の実証試験を開始いたします。
ネオジム磁石は永久磁石の一つであり、強力な磁力を有しています。単位体積当たりの磁力が大きく、小型な磁石でも磁力を維持できる特性があるため、EVや風力発電設備のモーター等の多岐にわたる分野で使用され、次世代産業発展への貢献が期待されています。
一方で、ネオジム磁石の高機能化に重要となる重希土類(Dy , Tb)は、生産を中国に依存しており、レアアース輸出規制等の経済安全保障の観点からも国内での使用済磁石回収による資源循環への注目度が高まっています。
ネオジム磁石の回収においては、経済的な合理性を得るにあたり、磁石を内包する機械類の分解の困難さなどが課題となっています。
今回の実証試験では、エコリサイクル(秋田県大館市)で解体した家電由来のモーターに対して消磁処理を施すことでモーターからネオジム磁石のみを容易に取り出すことができる見込みで、回収した磁石がネオジム磁石製造の原料として再活用されることを目指します。
風力発電が盛んな秋田県では今後も多くの風力発電設備が設置されていく見込みです。風力発電設備で利用されたネオジム磁石のリサイクルに対する期待が一層高まると考えられることから、当社グループは秋田の地でネオジム磁石リサイクルを推進していきます。また、今回のネオジム磁石に加えて、リサイクルが難しいとされる風力発電ブレードのCFRPのリサイクルなど、解体後の風力発電設備の全体的なリサイクル体制の構築に向けた準備を進めており、先進的な再生可能エネルギーの推進を資源循環の面から支えていきます。
当社グループは今後も、あらゆる資源が、あたりまえに循環する社会を目指し、あたらしい循環の環を探求し形成していきます。
















