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2018年12月17日

リチウムイオン電池の受入拡大、安全な処理と効率的な金属リサイクルを両立

DOWAエコシステムは、リチウムイオン電池の安全な処理と効率的な金属リサイクルを行い、受入を拡大するため、2019年1月から秋田県大館市において無害化後のリチウムイオン電池の再資源化ラインを稼働させます。


リチウムイオン電池は電化製品やHV/EVなどの自動車、住宅向けに普及が拡大しています。一方、廃棄・解体時には感電や発火などの危険性もあること、金属価格の変動により回収した製錬原料の価値が左右されることなどから、安全で効率的な回収・リサイクル体制の整備が望まれています。


DOWAエコシステムは、2018年10月から(一社)日本自動車工業会が立ち上げたリチウムイオン電池の共同回収スキームに参画しており、電池リサイクル施設としてDOWAグループのエコシステム秋田(秋田県大館市)およびエコシステム山陽(岡山県久米郡)が登録されています。

現在は、DOWAグループが保有する複数の大型焼却炉で、熱処理によりリチウムイオン電池を無害化した後、鉄と鉄以外の金属混合物に分け、金属混合物は同じくDOWAグループのメルテック(栃木県小山市)で溶融して、建設資材用の人工骨材と製錬向けの原料にリサイクルしています。


今回稼働させる再資源化ラインは月間約100トンの処理能力を有し、熱処理による無害化後の電池を、鉄、アルミ、銅、コバルト・ニッケル混合物などに分離します。これにより、現在よりも効率よくそれぞれの製錬原料にリサイクルすることが出来、安全な処理と高効率なリサイクルを両立することが可能になるため、リチウムイオン電池の受け入れを拡大していきます。

今後は、リチウムイオン電池の廃棄やリサイクルの需要高まりなどに応じ、再資源化ラインの能力拡大や高付加価値化も検討していきます。


リチウムイオン電池の製造、処理、金属リサイクルのフロー概念図

リチウムイオン電池の製造、処理、金属リサイクルのフロー概念図

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